天下為公

【天下為公】・・・天下は民衆のためにある

この成語は、 『礼記(らいき)にあります「大道之行也、天下為公」からであり、(天下)国家は君主 の私物ではなく、(公)そこに暮らす全ての人々のものであるべきである。』すなわち、政治とは民衆のためにあるという考え方です。

かつて「国のため」という言葉の元にさまざまな国家機関の中の特別な身分にある人間の利益だけが計られ、結果として民衆が甚大な被害を被ったことはこれまでの歴史を見れば容易に理解出来ます。この言葉を安易に使うものはその真意を疑われるでしょう。

天下、それは特定の誰かの利益や社会ではなく、自分を産みはぐくんでくれた家族やよき隣人や社会、豊かな自然を持つ国土や歴史、一人一人の民衆が幸福であるための社会や財産にたいする世界規模での呼称であると考えます。民衆の為の世界を構築することはどの国に対しても必要な条件であり、必ず守らなければならない事柄です。

中国革命の父で、洪門の精神的支柱である孫文が天下為公を生涯に渡って何度も揮毫し、この標語を掲げて各地を回りました。

孫文の揮毫した天下為公は今も台湾の故宮博物院の門に掲げられており、また神戸市にある孫文記念館入口には天下為公の碑が立っています。

孫文の基本的精神は天下為公に集約されているといっても過言ではないでしょう。

その意志を引き継ぐ洪門の目指す理想の世界は天下為公にあります。

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